inakano_gakuseiの日記

whitepulseです(ややこしいね)

UKHardcoreを作るだけの記事

この記事は東京大学航空宇宙工学科/専攻 Advent Calendar 2019の12/21(土)の記事です。

adventar.org

 

 

はじめに

こんにちは。修士1年の田舎の学生です。私は研究をサボっておりアカデミックな話が全くできないため航空宇宙と関係ない記事を寄稿することになりました。かなしい。例年通りまた曲を作っていきます。

 

この記事のゴール

  • UKHardocreとはなんぞやみたいなのがわかる。
  • UKHardcoreがどんな音で作られているかがわかる。
  • UKHardocreに属す曲の共通点やベタな展開がわかる。

 

導入

UKHardcoreとは

以下をみたす曲の総称みたいなものです。

  • bpmが早い(180前後)
  • 4つ打ちである(1小節に4回キックが配置されている)
  • うるさい

正直これだけじゃよくわかりませんが、これはUKHardcoreがかなり幅広い楽曲をさすジャンルであるゆえだと言えます。また、それゆえサブジャンルがたくさんあります。例えば「ピアノが使われていてメロディがなんかエモい」とかが追加されるとJCoreって称されたりします。

 

具体例をいくつか

なんとなくジャンルのイメージを掴めそうな例を挙げます。

 

Dave Castellano - Turn Back Time

open.spotify.com

ベタなUKHardcore。単純なメロディの過剰なリフレインと裏打ちのドンクベースが子気味良い。こういうシンプルイズベストな曲は良いですね。

 

Puru - Shadowgale (N-Driver's Hardcore Remix)

open.spotify.com

さっきと打って変わってごちゃごちゃした曲です。ドロップ(一番盛り上がるところ)がベースドロップなのが特徴的。ちなみに、このような曲をDubCoreというサブジャンルとして扱うことがあります。

 

今回扱う楽曲

自作曲です!!!!!聴いてくれ〜

whitepulse - 廻[U+5EFB]

soundcloud.com

ミニマルな、短いパターンを繰り返すUKHardcoreです。曲全体の構成やドロップ(一番盛り上がるとこ)の作り方というか音の重ね方を紐解いていきます〜

 

本題 

曲の構成

UKHardcoreに限らず、ダンスミュージックは以下の展開でほぼ固定です。

イントロ→ビルドアップ→ドロップ→ブレイク→ビルドアップ→ドロップ→アウトロ

今回解説で使う曲もこの展開です。各パートの役割や特徴はこんな感じです。

パート 長さの目安 役割
イントロ 16小節程度 シンプルなパート。DJプレイで曲間をつなぐのりしろ。
ビルドアップ 8-16小節程度

ドロップ(盛り上がるパート)へ向け場を温めるためのパート。

ドロップ 16-32小節程度

最も盛り上がるパート。リードもベースもめちゃくちゃうるさい。多くの曲でドロップは2回あり、そのためビルドアップも2回ある。

ブレイク 16-32小節程度

ドラムやベースが抜かれた静かなパート。再びビルドアップに繋がる息抜きパートとしての役割のほかDJプレイで曲間をつなぐのりしろにもなる。

アウトロ 16-32小節程度

リードが抜かれた、ドラムとベースだけのシンプルなパート。DJプレイで曲間をつなぐのりしろ。

ドロップの構成

UKHardcoreのドロップは主に以下の要素で構成されています。結構シンプルです。

役割
キック 曲のリズムを作る。アタックが強くリリースの短い所謂「硬い」ものが採用されがち。
ベース キックと並んで曲の低音を出す。ダンスミュージックなので超重要。
リード メロディ担当。しかし割と主役じゃない。かなしい。
パッド 上記だけじゃ曲がスッカスカなので空間を埋めるために鳴らす。

足回り

まずはこのジャンルのキモである足回りから作っていきます。足回りを固めてからメロディとかを考え始めると綺麗に曲がまとまるかな〜っていう印象です。

表拍に鳴るキックが全体のグルーブ感を作っています。

さらに裏打ち(裏拍に鳴る)ベースを足していきます。コード進行は

VImin7→Imaj7→IVmaj7→V7

の繰り返しです。適当です。

最後にハイハットブレイクビーツを加えると完成です。

リード

次にメロディを刻むリードを追加していきます。今回は「短いメロディをリフレインしてえ〜」っていうコンセプトがあったので1小節を繰り返すことにしました。

キックを目立たせるためにキックが鳴るタイミングで部分的に音量を下げています。ベースと同時に鳴らすととこんな感じです。

いい感じです!

パッドやバッキング

以上で曲の体は成すのですがまだまだスッカスカなのでそれを埋めるべくコードを鳴らす音を追加していきます。「UKHardcoreといえばピアノバッキングだろ〜」っていう短絡的思考によりまずはこれを追加します。

これもキックのために部分的に音量を下げています。リズムを刻まない音も追加します。

リードとベースと同時に鳴らすとこんな感じです。

めっちゃいい感じです!

ドロップ(4小節だけ)完成!

これまで作った音を全部同時に鳴らしてドロップが完成です!

スーパーめっちゃいい感じです!今回はドロップを48小節にしたのでこの後リードのレイヤーを変えたりフィルアウトを追加するなどして間延びしないよう工夫した編集を行いました(ここでは割愛)。

 

まとめ

4UKHardcore()

 

おまけ

宣伝

自身初のミニアルバムをデジタルリリースしています。買ってくれ〜(ダイマ

white-pulse.bandcamp.com

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